賃貸物件での民泊の始め方を6つのステップで解説
賃貸物件を利用して民泊を始めることは、追加の収入源を得るための魅力的な方法です。しかし、適切な手続きを踏まずに始めると、思わぬトラブルに見舞われる可能性があります。
今回の記事では、賃貸物件で民泊を始めるステップを詳しく解説します。成功させるための重要なポイントや注意点も紹介しているため、初心者の方でも安心してスタートが可能です。
民泊運営を始める際の第一歩として、ぜひ参考にしてみてください。
賃貸物件での民泊の始め方
賃貸物件を民泊として開始する際に、どのようなことが必要になるのでしょうか?条例の確認や手続きなど、しっかりと段階を追って始める準備をしていくことが重要です。
ここでは、6つのステップで解説していきます。
1.民泊ができる賃貸物件を探す
まずは、民泊として利用可能な物件かどうかを確認することが重要です。
物件を探す際にチェックしなければならないのが、以下の4つの項目です。
- 転貸の許可が出ているか
- 家主が民泊の運営を許可しているか
- マンションの場合、管理規約で民泊が許可されているか
- 設備要件を満たしているか
物件のオーナーや管理会社に民泊利用の許可を得ておくことが必須条件です。
また、物件が所在する地域の条例や規制もしっかりと事前に確認しておきましょう。
2.消防法令に対応する
物件が消防法に基づく安全基準を満たしているかを注意しましょう。
具体的な確認項目は以下です。
避難経路が明確に示されているか、非常口が適切に設置されているかを確認し、必要に応じて改善が必要です。
また、消防署への届出も忘れずに行うことが求められます。消防法令に対応することは民泊運営の基本であり、欠かせないステップです。
3.リフォームやリノベーションをする
ゲストが快適に過ごせる環境を作るためには、物件のリフォームやリノベーションも必要となるケースがあります。
キッチンやバスルームなどの水回りの古い設備や内装を新しくすることで、物件の魅力を高めることができるため、建物の状態を見ながら必要性の有無を検討しましょう。
ただし、賃貸のリフォームやリノベーションを行う際は、必ず家主にどこまで替えていいかを確認しなければなりません。
リフォームやリノベーションはコストがかかりますが、物件の価値を高めて長期的な収益を見込むことができます。
4.申請・届出をする
民泊を運営するためには、法律に基づいた申請や届出が必ず必要です。民泊新法の場合は、都道府県や市区町村の担当窓口で、必要な書類を提出します。
物件が旅館業法に該当する場合は、一定の基準を満たしたうえで許可を取得する必要があります。届出や申請に関しては、自治体ごとに少しずつルールが異なる場合もあるため、事前に地域の規制を確認しておきましょう。
5.家具やアメニティを揃える
民泊を成功させるためには、ゲストが快適に過ごせる環境を整えることが重要です。基本的な家具はもちろんですが、アメニティとして以下のアイテムも揃えておくとゲストに喜ばれるでしょう。
また、自炊がしやすいように調味料や食器類も充実させておくのもおすすめです。家具を配置する際は、ゲストが過ごしやすい導線を考えながら配置場所を決めていくことが大切です。
6.OTAに物件を登録する
民泊の準備が整ったら、OTAに物件を登録していきましょう。
OTA(Online Travel Agency)は、AirbnbやBooking.comなど、旅行者が宿泊施設を検索・予約できるオンラインプラットフォームのことです。プラットフォームに物件を登録することで、多くの旅行者に物件をアピールすることができます。
各OTAでホストとしてのアカウントを作成し、物件の詳細情報を入力します。次に、競合する物件の料金を参考にしながら、適切な物件の料金を設定しましょう。
OTAに物件を登録することで、多くの旅行者に物件を認知してもらい、稼働率アップを目指せます。
賃貸物件で民泊を始めるときの注意点
6つのステップを解説してきましたが、その中でも、注意しなければならないことが3つあります。法的に守らなければならないことや地域住民、物件オーナーとの関係に関わるので、必ず覚えておきましょう。
無断転貸にならないように気を付ける
無断転貸とは、賃貸契約の許可を得ずに第三者に物件を貸し出す行為のことです。
無断転貸は、賃貸契約の違反となり、最悪の場合は契約解除や損害賠償を求められることがあるため、注意しなければなりません。
トラブルに発展しないためにも、以下のような確認を必ず取っておきましょう。
- 物件のオーナーや管理会社に民泊を行う旨を事前に相談する
- 賃貸契約書の転貸禁止の条項が含まれていないかを再確認する
家主不在型は住宅宿泊管理業者に委託する
家主が物件に常駐しない「家主不在型」の民泊運営を行う場合は、住宅宿泊管理業者に委託しなければいけません。
住宅宿泊管理業者は、民泊運営に必要な管理業務を代行してくれる専門業者であり、法律に基づいた適切な運営をサポートしてくれます。
また、ゲストのチェックイン・チェックアウトの対応や清掃、トラブル対応など、日常的な運営業務をプロに任せることが可能です。
信頼できる住宅宿泊管理業者選びの際には、実績や評判、提供されるサービス内容をしっかりと確認し、最適なパートナーを見つけましょう。
近隣住民へ周知を行う
近隣住民に対して事前に民泊運営の開始を知らせることで、トラブルを未然に防げます。賃貸物件での民泊運営は、近隣住民との良好な関係を築くことが成功の鍵となります。
民泊を始める前に、近隣住民に対して直接挨拶を行い、民泊運営の意図や運営方法について説明しましょう。ポスティングをする地域もあれば、説明会が必須な場合もあるため、事前に確認することが大切です。
近隣住民との良好な関係を築くことは民泊運営の成功に直結するものなので、誠意をもって対応し、信頼関係を築くことを心掛けましょう。
賃貸物件での民泊を成功させるポイント
民泊で収益を上げるためには、いくつかおさえておきたいポイントがあります。ポイントを知っておくことで、稼働率の高い民泊を目指せるでしょう。
立地選びは慎重に行う
民泊の成功の鍵となるのが、立地選びです。立地が悪いと中々予約が入らないこともあるため、慎重に立地を選んでいくことが非常に重要です。
例えば、観光地やビジネスエリアに近い場所を選ぶことで、宿泊需要を高めることができます。競合が少ない穴場となるエリアや静かな住宅街、治安の良いエリアを狙うのも良いでしょう。住宅街の場合は、駅やバス停から近いかどうかもポイントです。
利益が出るかシミュレーションをする
初期投資や運営コストを把握し、収益性を見極めることも重要です。まずは、(家賃+維持費)ー(宿泊料×稼働率)で、利益が出るかどうかをシミュレーションしましょう。立地条件がよかったとしても、家賃が高いところで運営するとリスクがあります。
また、家賃の回収ができても利益率が少なかったり稼働率が少しでも下がったりすると、赤字になってしまうので注意が必要です。
地域の条例を調べておく
各自治体には独自の規制やルールがあり、条例に従わなければ罰則を受ける可能性があるため、地域の条例をしっかりと調べておくことも大切です。
例えば、特定のエリアでは民泊が禁止されている場合や営業日数に制限がある場合があります。自治体の公式ウェブサイトや窓口で、民泊に関する最新の条例や規制を確認し必要な許可や届出をしましょう。
地域の条例をしっかりと調べて必要な手続きを踏むことで、法的リスクを回避し安心して民泊を運営することができます。
まとめ
賃貸物件での民泊を始めるには、6つのステップをひとつずつこなしてていく事が重要になってきます。
物件のあるエリアは民泊ができるのか、上乗せ条例はないかなどをしっかりと調べておくことで、リスクを回避して円滑な運営が可能となります。
賃貸物件での民泊運営を成功させるためにも、シミュレーションを重ね安定した収益を目指しましょう。
関連記事
2024年10月30日
みなさんは、民泊を適切に運営できていますか? 違法民泊は無許可の運営に限らず、変更の届出を怠ったりや虚偽の届出をしたりすることも当てはまるため、違法になるケースを知っておく必要があります。 そこで今回は、違法民泊になる例をご紹介します。違反にならないためのポイントも解説してるので、民泊オーナーの方はぜひ参考にしてみてください。 違法民泊になる主なケース 違法民泊と聞くと、許可を得ずに運営をするイメージがあるかもしれませんが、他にも違法に当たるケースがあることを知っておきましょう。 ここでは、違法民泊に該当する5つのケースをご紹介します。 無許可での運営や虚偽の届出 民泊では、事業を始める前に必ず自治体に届出または申請をすることが必須です。そのため、無許可で民泊をすることは違法になり、懲役6ヶ月以下もしくは100万円以下の罰金が発生する可能性があります。 宿泊料を受けて人を宿泊させることは民泊に当たるため、無許可で宿泊料を受けている時点で違反になるのもポイントです。 また、届出に関する内容に虚偽があった場合も同じような罰則内容になっています。 住宅宿泊管理業者に委託していない 家主不在型で民泊をする場合は、住宅宿泊管理業者に業務を委託する必要があります。オーナーが家に居住していないのにも関わらず、管理業者に代行を委託していないのが発覚した場合は、50万円以下の罰金が発生します。 しかし、オーナーが自分で住宅宿泊管理業者になるのであれば、代行会社を使う必要はありません。 宿泊者名簿を残していない 万が一の事故やトラブルの際に宿泊したゲストを調べるためにも、民泊新法では宿泊者名簿を3年間保存することが義務付けられています。 宿泊者名簿に不備があったり提出しなかったりすると、50万以下の罰金に課せられる場合があります。名簿には、名前や国籍、住所などを記入してもらい、2ヶ月ごとにきちんと報告するようにしましょう。 住所変更の届出を行っていない 住所変更の届出を行わないのも違反行為のひとつです。登録している物件の住所が変わった場合は、30日以内に新しい住所の届出をする必要があります。 そのため、住所変更を怠ると30万円以下の罰金が課されるケースがあります。また、住所以外にも、施設の名称が変わったにも関わらず届出をしていない場合も違反になるので気を付けましょう。 廃業届を出していない 事業の低迷や個人の死亡などが原因で廃業する際は、必ず廃業届を提出する必要があります。 民泊ビジネスを廃止したにも関わらず、廃業の手続きを行っていないと20万円以下の罰金に課せられる可能性があるので注意しましょう。 運営を終了した後も物件をそのままにしておくと、無許可の宿泊施設として通報されるリスクもあるので、廃業届は必ず提出することが重要です。 違法民泊はどうやって発覚する? 違法民泊が発覚するケースでは「バレないと思った」と言う人がいますが、周りの住民からの通報や保健所の検査で発覚することが多いです。 近所の住民からの苦情 ゲストのゴミ出しのマナーが間違っていたり夜遅くまで騒いで近所迷惑になったりすると、近隣の住人にとっては迷惑行為になります。そのため、住民が自治体や警察に通報して調査が入り、そこから違法民泊が発覚するケースもあります。 また、マンション内で不特定多数の人が頻繁に出入りするのも怪しまれる原因のひとつです。 保健所による検査 民泊の申請をした後に保健所による検査が入り、構造設備に関するチェックが行われます。違法で民泊を行っている場合は、保健所が検査をしたときに違反がバレることも多いです。 また、設備要件を満たせていなかったり宿泊者名簿に不備があったりすると、摘発される可能性が高いです。 違法民泊にならないために大切なこと 「知らないうちに違反行為をしていた」ということにならないためにも、適切な運営を行っていくことが非常に重要です。 ここでは、民泊を行う際に大切なポイントを6つご紹介します。 法律にもとづいた運営を行う 以下の3つのいずれかで、必ず運営を行いましょう。 民泊新法 民泊新法は、2018年から施行された民泊の運営に関する法律です。民泊ビジネスを始める際は、民泊新法で申請するのが最もハードルは低く、基本的には申請のみで運営を始めることが可能です。 自治体にもよりますが、フロントの設置は必ずしも必須ではないため、セルフチェックインも取り入れられます。ただし、民泊新法では180日を超えての稼働はできないので、注意が必要です。 旅館業 ホテルや旅館、ホステルなどが分類される旅館業でも民泊ができます。旅館業は「ホテル・旅館営業」「簡易宿所営業」「下宿営業」の3つがあり、民泊では簡易宿所営業で申請をするケースがほとんどです。 営業できる地域や満たす条件などが厳しいため、申請のハードルが高いのがデメリットですが、日数を気にせずに自由に営業できるメリットもあります。 建築基準法や消防設備など、満たすべき要件が多いので、事前に窓口に相談に行くのがおすすめです。 特区民泊 国が指定した国家戦略特別区域で、自治体が決めた条例によって民泊ができることを特区民泊と言います。特区民泊は180日ルールがありませんが、最低宿泊日数が2泊3日と定められているのが特徴です。 そのため、1泊のみの宿泊は受け付けられませんが、稼働日数に制限はありません。国家戦略特別区域は北九州市や大阪市などが指定されていますが、全てのエリアで民泊ができるわけではないので気を付けましょう。 180日ルールを遵守する 民泊を運営する際には、180日ルールを遵守することが非常に重要です。民泊新法で運営していて稼働日数が180日を超えると違反になるため、罰則が課せられる可能性があります。 もし180日以上稼働したいのであれば、旅館業で許可を取りましょう。 また、マンスリーマンションと併用するのもひとつの方法です。 届出や申請は正確に行う 違法民泊を避けるためには、届出や申請を正確に行うことも大切です。設備要件や居住要件は満たしているか、地域の条例を守れているかなどを確認しながら、手続きを行う際は不備がないよう慎重に行いましょう。 自分で申請をするのが不安な方は、行政書士や運営代行業者に依頼するのもおすすめです。 変更があった場合は必ず届出をする 事業内容に変更があった場合は、速やかに届出を行いましょう。それぞれの自治体では、ホームページに変更や廃業の届出に関する情報が記載されています。 […]
2024年11月30日
江戸川区は東京湾と江戸川に面していることから、自然豊かで住みやすい都市です。家族で住みやすい街として人気があるため、ファミリー層向けの民泊に興味がある人もいるでしょう。 そこで今回は、江戸川区の家賃の相場や平均稼働率などの民泊市場のデータをご紹介します。物件選びや料金設定にぜひ活用してみてください。 賃貸物件で民泊はできるのか 賃貸物件での民泊は転貸とみなされるため、オーナーからの転貸許可が必要です。許可なしに運営すると契約違反となり、運営ができなくなる可能性もあるので気を付けましょう。 物件を探す際には、オーナーに転貸と民泊の運営も可能かどうかを確認することが大切です。 また、近年は民泊ができる賃貸物件を探せるサイトが増えてきているため、民泊可能物件から探してみるのもおすすめです。 転貸と民泊について詳しく知りたい方には、こちらの記事もおすすめです。関連記事:転貸物件で民泊をするときに必要な手続きや運営のポイント 江戸川区で民泊を始める際に知っておきたいこと 江戸川区で民泊を始めたい人は、以下の2点について知っておきましょう。 地域の条例や届出の方法については、あらかじめ把握しておくことで準備がスムーズに進みます。 上乗せ条例 江戸川区には、区が特別に定める上乗せ条例はないため、民泊新法の180日ルールの範囲で自由に営業ができます。 23区の中で公園面積が最も広いこともあり自然豊かなエリアなのが特徴で、都心の主要エリアへのアクセスも良好です。 また、ディズニーリゾートへのシャトルバスが運行している駅もあります。都会よりも落ち着いた雰囲気の場所で民泊をしたい人におすすめです。 届出の手順 江戸川区で民泊を始める際には、民泊新法での届出を行います。 まずは、物件が居住要件や設備要件を満たしているかを確認しましょう。制限区域に当てはまらないか、マンションの管理規約や転貸に関する契約確認も必須です。 届出については、10営業日前までに行うよう定められています。必要な書類を集めて届出が完了すれば、標識を受け取って運営が開始できます。 運営開始後も定期的に報告を行う必要があるため、しっかりとした管理体制を整えることが大切です。 詳しい届出の方法については、江戸川区のHPをご確認ください。 また、こちらの記事でも必要書類について解説しています。関連記事:民泊の許可申請のやり方を解説!事前の確認事項と必要書類は? 江戸川区の賃貸相場 江戸川区は、家賃が比較的安いエリアです。 ワンルーム 6.9万円 1K 7.2万円 1DK 8.2万円 1LDK 12.1万円 主要駅の家賃相場は、以下の表の通りです。 平井駅 ワンルーム:6.9万円1K:8万円 小岩駅 ワンルーム:6.7万円1K:7.7万円 瑞江駅 ワンルーム:6.5万円1K:6.9万円 葛西駅 ワンルーム:6.8万円1K:7万円 篠崎駅 ワンルーム:6.6万円1K:7万円 乗降者数が多い小岩駅や葛西駅でも、23区の主要エリアに比べると手頃な値段で借りられることがわかります。 小岩駅や葛西駅はディズニーランドへのシャトルバスも出ているため、ディズニーリゾートへ行くにも便利な駅です。 家賃が安いと広めの物件を借りることもできるので、運営の幅が広がるでしょう。 江戸川区の民泊市場 江戸川区は住宅街が多い区なので、稼働率は62%と少し低めなのが特徴です。 (データ元:AirDNA) 平均稼働率 平均宿泊単価 物件数 62% 20,500円 358 平均宿泊単価は2万円台で、物件数は300を超えています。 […]
2024年9月19日
日本全国で増加する空き家問題は、社会的な課題であると同時に新たなビジネスチャンスとしても注目を集めています。空き家は、そのまま放置するのではなく、アイデア次第でさまざまな形で活用できるのがメリットです。 本記事では、空き家を有効活用するための11つの具体的な方法をご紹介します。伝統的な賃貸やシェアハウスなど、空き家の価値を最大限に引き出す方法を探っていきましょう。 日本での空き家問題 近年、日本では空き家の増加が深刻な社会問題となっています。 総務省の2023年の調査によると、全国の空き家数は過去最多の約849万戸に達しており、これは全住宅の約13.8%に相当します。(総務省)この数字は年々増加傾向にあり、1993年からの30年間で2倍に増えているのが現状です。 空き家が増える地方都市や過疎地域の背景には、少子高齢化や都市への人口集中、経済的な理由などが挙げられます。 空き家は、放置されることで老朽化が進み、景観の悪化や治安の低下、さらには害虫や害獣が発生したりするリスクがあります。 空き家の活用アイデア 近年、国や各地方自治体などが空き家の色々な対策を講じています。 では、空き家にはどんな活用方法があるのでしょうか?11のアイデアとそれぞれのメリットや注意点を解説していきます。 賃貸物件 空き家を賃貸物件として活用することで、所有者は安定した収入源を確保することが可能です。 都市部や観光地に位置する空き家は需要が高いため、適切なリフォームや管理を行うことで、長期的な入居者を見込めます。 しかし、賃貸物件としての定期的なメンテナンスが必要となるため、管理コストがかかるのがデメリットです。 また、入居者がいないと収入が入ってこないので、立地選びが重要になるでしょう。 民泊 空き家を活用した民泊は近年注目を集めていて、需要が高まっています。空き家問題を解消できるうえに、最近はコンセプトが非常にユニークな物件も増えています。自分で料金を決められるので、運営がうまくいくと利益も上がるのがメリットです。 その一方で、国や地方自治体の民泊の法規制が厳しい場合があるため、管理と清掃、適切な運営方法の基盤をあらかじめ作っておくことが大切です。 シェアハウス 経済的な負担を軽減しながら、複数の入居者が共同で生活するシェアハウスは若者や学生に人気があります。住人にとっては家賃が比較的安いこと、オーナーにとっては多数の入居者からの収入を得られるのがメリットです。 空き家をシェアハウスに転用する際は、プライバシー確保をするためのリフォームや設備の整備が重要になります。また、入居者間でのトラブルも気をつけましょう。 店舗用物件 空き家を店舗用物件として活用することは、地域の活性化や新たなビジネスチャンスに繋がります。空き家の立地や特性を活かして古民家カフェやサービス業など、多様な業種を活用することでビジネスに展開でき、集客効果を高めることが期待できます。 空き家を活用するため初期投資を抑えることができますが、景気や立地に大きな影響を受けるので物件選びは重要です。 コワーキングスペース リモートワークやフリーランスの増加に伴って柔軟な働き方を求める人々が増えている今、コワーキングスペースの需要が増加しています。そのため、空き家を使ってコワーキングスペースを運営するのもアイデアのひとつです。 運営する際は、地域のコミュニティ形成や利用者の交流を活性化する工夫をしてみましょう。また、デスクや会議室といったある程度の広さのスペースも必要となってきます。 シェアオフィス 空き家をシェアオフィスとして利用することで、必要な設備やインフラを整えつつ、複数の利用者が共同でスペースをシェアすることでコスト削減になります。 また、フリーランスやスタートアップ企業にとっては、コストを抑えながら快適な作業環境を利用できるのがメリットです。 シェアオフィスの形態は、柔軟な契約条件や多様な利用スタイルが魅力ですが、利用者の入れ替わりが激しいため、しっかりとしたセキュリティー管理が求められます。 介護施設 高齢化社会が進んでいる日本では、介護施設の需要が高いです。地域に根ざした小規模な介護施設は、入居者にとっても安心感を提供し、地域コミュニティとの繋がりを深める役割を果たします。 空き家を改装して介護施設にすることで、必要な設備が整った福祉サービスの提供と社会貢献に一躍かうことができます。その一方で、法規制が厳しく専門知識が必要となる点はデメリットになるでしょう。 アートギャラリー アートギャラリーとして活用することで、地域の文化を豊かにし、アーティストにとっても新たな表現の場を提供できます。古い建物の独特な雰囲気は現代アートとのコントラストを生み出し、訪れる人々に新鮮に映るでしょう。 地域のアーティストやクリエイターと連携し、定期的な展示会やワークショップを開催することで、地域の活性化にも繋がります。 アートギャラリーで集客をするには、展示内容や発信方法もポイントになってくるため、うまく宣伝できるかも大切です。 コミュニティスペース 空き家をコミュニティスペースとして活用することは、地域の人々が集まり交流を深める場に繋がります。コミュニティスペースは、趣味の教室やワークショップ、地域イベントの開催場所として利用され、地域の情報発信の場としても役立ちます。 すでにコミュニティがある場合には運営は簡単ですが、一からコミュニティの運営をする時にはコストや運営方法などに注意が必要です。 お試し住宅 お試し住宅は、住んでみたい地域に短期間でお試しで住めるサービスです。新しい住まいへ引っ越しを考えている人や新しい地域に住んでみたいと考えている人にとって便利な制度で、「お試し住宅」や「お試し移住」と呼ばれています。 お試し住宅では、通常の賃貸物件とは異なり、数週間から数ヶ月の期間で住むことができるため、地域の雰囲気や生活スタイルを実際に体験することができます。 魅力を伝えるいい機会にはなりますが、利用者が常にいるとは限らないため、収益が見込めるかは注意が必要でしょう。 DIY型賃貸借 DIY型賃貸借は、借りる側が費用を出してリフォームや改装を行うスタイルの賃貸です。借りる側はライフスタイルに合わせて自分の好きなように改装でき、オーナーはリノベーションの費用を負担しなくていいというメリットがあります。 また、リノベーションによって物件の価値が向上し、長期的な空き家の維持管理の負担が軽減される可能性もあります。 DIY型賃貸の場合は、トラブルに発展しないように、事前に工事の内容や原状回復についての細かいルールを決めておきましょう。 空き家を活用して民泊をする際の注意点 訪日外国人がここ数年増加傾向にある今、外国人の間で古民家が注目を浴びています。ホテルなどでは味わうことのできない日本らしい過ごし方を体験したい人が増えているのです。 空き家を改装して民泊を行う際は、3つのポイントをおさておきましょう。 リフォームの費用が高くなる場合がある 空き家は長期間放置されていることもあるため、民泊をする際にリフォームやリノベーションが必要になるケースが多いです。 古い建物の場合は構造的な問題や設備の老朽化が見つかることが多く、追加の工事が必要になり、リフォームにかかる費用は予想以上に高くなることがあります。 […]
2024年11月23日
東京スカイツリーや両国国技館など観光名所が多く集まる墨田区は、訪日観光客からも人気のエリアです。 インバウンドが増加する中で、墨田区の宿泊需要も高くなっていくでしょう。 そこで今回は、渋谷区の家賃の相場や平均稼働率などの民泊市場のデータをご紹介します。物件選びや料金設定にぜひ活用してみてください。 賃貸物件で民泊はできるのか 賃貸物件での民泊は転貸とみなされるため、オーナーからの転貸許可が必要です。許可なしに運営すると契約違反となり、運営ができなくなる可能性もあるので気を付けましょう。 物件を探す際には、オーナーに転貸と民泊の運営も可能かどうかを確認することが大切です。 また、近年は民泊ができる賃貸物件を探せるサイトが増えてきているため、民泊可能物件から探してみるのもおすすめです。 転貸と民泊について詳しく知りたい方には、こちらの記事もおすすめです。関連記事:転貸物件で民泊をするときに必要な手続きや運営のポイント 墨田区で民泊を始める際に知っておきたいこと 墨田区で民泊を始めたい人は、以下の2点について知っておきましょう。 地域の条例や届出の方法については、あらかじめ把握しておくことで準備がスムーズに進みます。 上乗せ条例 墨田区では上乗せ条例がないため、民泊新法に基づいて180日以内で自由に民泊を実施できます。 東京スカイツリーや東京ソラマチの他にも、両国エリアには東京都江戸博物館やすみだ北斎美術館などのミュージアムもあり、インバウンドに人気の観光地が多いのが魅力です。 上乗せ条例がないことは大きなメリットになるため、観光客をターゲットにした民泊ビジネスを展開するには非常に有利な環境が整っています。 届出の手順 墨田区で民泊を始める際には、民泊新法での届出を行います。 まずは、物件が居住要件や設備要件を満たしているかを確認しましょう。制限区域に当てはまらないか、マンションの管理規約や転貸に関する契約確認も必須です。 必要な書類を集めて届出が完了すれば、標識を受け取って運営が開始できます。運営開始後も定期的に報告を行う必要があるため、しっかりとした管理体制を整えることが大切です。 詳しい届出の方法については、墨田区のHPをご確認ください。 また、こちらの記事でも必要書類について解説しています。関連記事:民泊の許可申請のやり方を解説!事前の確認事項と必要書類は? 墨田区の賃貸相場 墨田区の家賃相場は、以下の表の通りです。 ワンルーム 8.7万円 1K 9.7万円 1DK 11.6万円 1LDK 15.5万円 23区を家賃が高い順に見ると、墨田区は11〜12位にランクインします。 では、主要駅の平均価格も見てみましょう。 錦糸町駅 ワンルーム:9.4万円1K:10.2万円 両国駅 ワンルーム:10.3万円1K:10.8万円 菊川駅 ワンルーム:9.5万円1K:10.5万円 東向島駅 ワンルーム:8万円1K:8.7万円 錦糸町や両国駅などは少し高めですが、東向島駅周辺は少し安めになっています。 東向島駅からはスカイツリーまで乗り換えなしでアクセスできるうえに、渋谷や新宿も乗り換え1回で行けるため、アクセス面は悪くありません。 ただ、交通の便を優先したい場合は、バスも多く通っている錦糸町がおすすめです。 墨田区の民泊市場 墨田区の民泊市場のデータは、以下の通りです。 (データ元:AirDNA) 平均稼働率 平均宿泊単価 物件数 77% 23,300円 2027 墨田区は上乗せ条例がないこと、また観光地もたくさんあることから物件数が2,000件以上と非常に多くなっています。 また、平均宿泊単価も2万円を超えており、繁忙期は2万円台後半になることもあります。2024年10月現在の平均稼働率は77%ですが、稼働率が80%以上の月も多いです。 1年を通して宿泊需要の高い地域なので、料金設定や物件の立地次第では、高い収益が目指せるでしょう。 […]
2024年12月23日
「東京で民泊をしたいけど、家賃が高そう……」と感じている方はいませんか? 東京と言っても、家賃の価格は地域によって差があり、リーズナブルな価格で物件を借りられる場所もあります。 そこで今回は、世田谷区の家賃の相場や平均稼働率などの民泊市場のデータをご紹介します。 物件選びや料金設定にぜひ活用してみてください。 賃貸物件で民泊はできるのか 賃貸物件での民泊は転貸とみなされるため、オーナーからの転貸許可が必要です。 許可なしに運営すると契約違反となり、運営ができなくなる可能性もあるので気を付けましょう。 物件を探す際には、オーナーに転貸と民泊の運営も可能かどうかを確認することが大切です。 また、近年は民泊ができる賃貸物件を探せるサイトが増えてきているため、民泊可能物件から探してみるのもおすすめです。 転貸と民泊について詳しく知りたい方には、こちらの記事もおすすめです。関連記事:転貸物件で民泊をするときに必要な手続きや運営のポイント 世田谷区で民泊を始める際に知っておきたいこと 世田谷区で民泊を始めたい人は、以下の2点について知っておきましょう。 地域の条例や届出の方法については、あらかじめ把握しておくことで準備がスムーズに進みます。 上乗せ条例 世田谷区では、民泊新法に基づいた上乗せ条例が定められています。住居専用地域では週末のみ民泊運営が許可されており、平日は営業できません。 ただし、祝日が含まれる場合には、当日の正午から翌日の正午まで稼働できます。 世田谷区の住居専用低域は広範囲なので、物件を選ぶ際は必ずどの用途地域に当てはまるかを確認しましょう。 届出の手順 世田谷区で民泊を始める際には、民泊新法での届出を行います。 まずは、物件が居住要件や設備要件を満たしているかを確認しましょう。制限区域に当てはまらないか、マンションの管理規約や転貸に関する契約確認も必須です。 必要な書類を集めて届出が完了すれば、標識を受け取って運営が開始できます。運営開始後も定期的に報告を行う必要があるため、しっかりとした管理体制を整えることが大切です。 詳しい届出の方法については、世田谷区のHPをご確認ください。また、こちらの記事でも必要書類について解説しています。関連記事:民泊の許可申請のやり方を解説!事前の確認事項と必要書類は? 世田谷区の賃貸相場 世田谷区の平均家賃は23区の順位で見ると真ん中あたりですが、面積が広い区なので、地域によって値段に差があることを頭に入れておきましょう。 ワンルーム 8.1万円 1K 8.7万円 1DK 11.1万円 1LDK 15.6万円 主要駅の周辺の家賃相場は、以下の通りです。 下北沢駅 ワンルーム:8.5万円1K:9.1万円 三軒茶屋駅 ワンルーム:8.7万円1K:9.7万円 二子玉川駅 ワンルーム:7.6万円1K:8.9万円 経堂駅 ワンルーム:7.1万円1K:7.8万円 池尻大橋駅 ワンルーム:9.9万円1K:11.2万円 下北沢駅や三軒茶屋駅は、買い物スポットや飲食店が充実しています。 二子玉川駅は落ち着いた住宅街が多く、渋谷駅や新宿駅までのアクセスも便利なエリアです。 池尻大橋駅は、代官山や渋谷のメインエリアまで非常に近いため、家賃も高めになっています。 世田谷区の民泊市場 以下は、世田谷区の民泊市場についてまとめた表です。 (データ元:AirDNA) 平均稼働率 平均宿泊単価 物件数 79% 22,400円 550 […]